烏骨鶏

烏骨鶏」という言葉のイメージが離れない。調べてみたら白くてフワフワしたニワトリ。肉は黒色。漢字からもっと無骨な動物を想像していたのであれっ?  という感じだった。本当は自分を「烏骨鶏」という無骨なゴリラみたいな生き物に例えたかったが「あまり面白くないし」「は?何言ってんの?」  あっそうですか、こんな惨めな自分を笑ってください。気の毒そうな目で見られるのが一番辛い。

筋肉も肉も少ない感じ無骨な身体。笑ったり泣いたりすることを忘れた顔は何のためについているのだろう。ひどく絶望的な気分。そして絶望的だ。何もかも。不安だ、、

金曜日の夜、家出しようと決心した。木曜日だったっけ?  忘れた。昨日の朝だったかもしれない。家出しようと決心して荷物をキャリーバックとリュックにまとめた。あとは家を出るだけだったのに、いざ、と思うと実行できなかったのだ。来週一週間のバイトの休みが取れなかった事がトドメとなった。バックれてしまえば良いのだが、自分の中の何かが狂ってしまったらどうしようという不安が拭いきれなかった。なんの信念もない不誠実な行動は後の自分を蝕む事になる。ただでさえ自分が何なのか分からなくなっているのだ。耐えるんだ。

今日も夜行バスの予約をしていたが結局夕寝して起きたのが23:00だった。出発は30分後、無理だな。火曜日のバスも安かったので予約してみた。何だこれ。

とにかく耐えろ。30日まで働けばあとは自由だ。給料日は来月の10日になるがまあどうせ給料が足らなくても不足分の給料を要求することなんて自分には無理だもの「それ一番ダメなやつだよ」うどん屋のおっさんに言われた事がある。いやでもだって面倒くさいじゃん。「給料が足らないんですけど」って言って「は?貰えるだけ感謝しろよ」「嘘つくなよ」って言われたらどーすんの。それに自分の方が間違ってるかもって思っちゃうよ絶対。だって計算しても「やっぱ自分の方が間違ってるのかな」って思っちゃうよ今の自分は。労基に電話する?いや出来たらいいけど無理だーってなって泣き寝入りする事になったらどーすんの。立ち直れないでしょ。いやいや…何だっけ、忘れた。「いやいやそこで折れたら駄目でしょ」って言ってくれる人がいたらいいのに。いや居たか。両親が味方してくれるよきっと。多分だけど。いやどうなんだ?  「あんたが悪いんでしょ」「もうお前に味方したくない。面倒だから」って言われたら終わりじゃないか。何だろう、ついていない時はとことんついていない。「悪いことはそうそう続かない」本当かよ?  いやあらかじめ決まってることなんて無いか。神すらも知らぬ未来が待っている。